エキナセア

エキナセアは「インディアンのハーブ」と呼ばれ、北アメリカの先住民族が虫に刺された時に役立てたハーブです。最近では、抗ウィルス、免疫強化、殺菌消毒、抗感染作用があることが確かめられています。
抵抗力を高め、感染症を予防するので、ウィルス性の風邪をひいた時、あるいはまわりの人が風邪をひいた時などにも活躍してくれます。
抗菌作用があり、下痢や膀胱炎の症状をやわらげます。化粧水やうがい薬にするなどといった使い方もできます

●英名:Echinacea purpurea エキナケア プルプレアE.angustifoliaとE.pallidaも使用
●和名:むらさきばれんぎく〔紫馬簾菊〕
●科名:きく科 ムラサキバレンギク属 多年草
生 薬 名: 松果菊〔ショウカギク〕・・中国、紫錐花〔シスイカ〕・・中国
ハ ー ブ 名: パープルコーンフラワー〔Purple coneflower〕
        ブラックサンプソン〔Black sampson〕

●原産地:北米大陸原産
●主な産地:世界中で栽培
採取・製法 エキナセアの開花後に葉、茎を採取し乾燥。
部位・形状 エキナセアの葉、茎、刻み
乾燥した根も使用するが流通量が少ない。

●成分
ベタインチコリ酸、エキナシン、精油(フレムン、カリオフィレン)、多糖類、ポリアセチレン
配糖体エキナコシド(echinacosides)、セスキテルペン、エキナコシド、イソブチルアルクラミン樹脂、ベタイン、イヌリン、セスキテルペン、ヘテロキシラン(heteroxylan)、アルキルアミド
アラビノガラクタン(arabinogalactan)、チコリ酸(chicoric acid)、エキナシン(echinacin)
フコガラクトキシログルカン、カフェー酸誘導体

●効能・作用
お茶の効能:抗ウィルス作用、抗菌作用、殺菌消毒作用、免疫力の強化、膀胱炎・アレルギ        ーを改善
作   用 :インターフェロン活性化(アラビノガラクタン)、抗アレルギー、抗ウイルス、リンパ系の活性化、治癒力強化、抗酸化、抗菌、抗炎症、
適   応: インフルエンザ、ウイルス感染、エイズ、ウイルス性肝炎、ヘルペス、膀胱炎、ニキビ、皮膚疾患、真菌感染、敗血症、膿瘍、偏頭痛

●使用方法
使用方法 エキナセアを1カップに大さじ1杯入れ熱湯を注ぐ。
ブ レ ン ド
〔単位小サジ〕 ヘルペス・・・・・・・エキナセア1+弟切草1
インフルエンザ・・エキナセア1/2+エルダー1/3+リンデン1/3+ローズヒップ1/2
病気予防 ・・・・・・エキナセア1/2+カモミール1/3+レモングラス1/3
ガン予防・・・・・・・エキナセア1/2+キャッツクロー1/2+マカ1/2
エキナセア茶は、苦味や酸味といったくせのある味がほとんどないのが特徴です。香りの強いエルダーフラワーや、ローズヒップなどとブレンドするといいでしょう。

●風味
香   り  エキナセアは、青臭い薬草風の香り。
味   覚  エキナセアは、枯草のような味。

●使用上の注意
多量引用すると、めまいや吐き気を生じる恐れがあります。
浸出時間は5分くらいが目安です。
【外用】ヘルペス、ニキビ、乾癬、傷の化膿、蕁麻疹の痒み
注   意 多量に飲むとめまいや吐き気を生じる事がある
【よもぎ】【コーンフラワー】等ヒナギク類にアレルギーがある場合は使用禁止。
狼瘡、多発性硬化症などの自己免疫疾患のある場合には使用禁止。
妊婦、授乳中は使用禁止。
サプリメント併用可
ビタミンC〔L-アスコルビン酸〕〔風邪、インフルエンザを予防しアレルギー反応を抑制する〕
  併用により免疫系を維持し、風邪、インフルエンザ、感染症の予防になる。
亜鉛〔ZINC〕 〔免疫系および前立腺の機能にとって重要な必須元素〕
  併用により免疫系を強化し感染症を予防し風邪からの回復を早める。
ハーブ併用可
カバ
  エキナセアには肝毒性を引き起こす可能性があるため、併用して使用する場合には注意が必要である。
薬 剤併用可能
エコナゾール〔抗真菌剤〕
  〔水虫、いんきんたむし、白癬など皮膚の真菌感染症に外用として処方される〕
  併用すると相乗効果で再発頻度が低くなる。
薬 剤併用不可
アナボリックステロイド、アミオダロン、メトトレキサート、ケトコナゾール
  エキナセアには肝毒性を引き起こす可能性があるため、上記の肝毒性を引き起こす可能性がある薬物との併用は避けたほうがよい。
クラス:1 適切に使用する場合は、安全に摂取することができる。
注釈 ◆副作用としてアレルギー症状(じんましん、結節性紅斑、急性喘息、呼吸困難、 アナフィラキシー、血管浮腫)や
発熱、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、喉の痛み、めまいが 起こることがある。
 アレルギー傾向の人や妊婦は、経口摂取を避けるべきである。
◆キク科植物にアレルギーの人はエキナセアにも過敏である可能性がある。
 過剰摂取は咽喉の炎症を起こす。
◆経口摂取の場合、進行性の全身性疾患、例えば結核や白血病、膠原病、
 多発性硬化症などには禁忌。
◆授乳中の安全性についてはデータが充分でないので使用を避ける。
◆全身性の疾患であるエイズ、HIV感染症および他の自己免疫疾患では
 全てのエキナセア種に関して用いるべきではない。
 エキナセアの免疫賦活化作用により、免疫療法に影響を与える可能性がある。
◆外用の副作用としては、発赤、発疹、かゆみがあらわれることがある。
◆全ての使用部位において、使用限度期間は内用、外用を問わず、8週間とされる。

注意 *妊娠中は短期間ならば安全性が示唆されているが、注意して用いること。
 また、授乳中の安全性についてはデータが充分でないので使用を避けること
*アレルギー症状はまれであるが、アトピーの人はエキナセアにより感受性が高いと考えられる。また、キク科の植物にアレルギーの人はエキナセアにも過敏である可能性がある
*予備的ではあるが、卵母細胞の生殖機能を抑え、精子のDNAに変化を起こす可能性が示されている。ヒトでは確認されていないが、子どもを望む夫婦や不妊治療中の人は使用を避けたほうがよい。

●エキナセアの歴史
◆ネイティブアメリカンが、ガラガラ蛇に噛まれた時の治療薬として利用してきた歴史がある
◆1895年頃、ドイツの科学者が自国へ持ち帰り、ヨーロッパでの栽培が始まった。
◆日本への伝来は比較的新しくて昭和初期。
◆ドイツをはじめとしたヨーロッパでの研究も進み、多くの学者がその有用性を認め、
 アメリカでは常にベスト3に入るポピュラーなハーブです
エキナセアの栽培と収穫
◆園芸種、耐寒性。日向の水はけの良い肥沃な土壌を好む。繁殖は種子えお蒔くか、冬の終わりに挿し根をする。あるいは、休眠期に株分けをする。
◆葉と茎は成長期に摘み取り乾燥して使用する。根と根茎は秋に堀りあげて乾燥させて保存する

●参考文献
・ハーブ検定テキスト
・家庭の中医学
・緑の薬局
・健康茶情報
・ハーブテイー薬草データベース
・薬膳情報net
・ハーブの香り
・サプリメントラボ