オレンジ

オレンジは、大きく分けて「普通オレンジ」、「ネーブルオレンジ」、「ブラッドオレンジ」の3つに分類されます。スーパーなどでよく見かけるバレンシアオレンジは普通オレンジの一種です。またネーブルオレンジはお尻の部分に「へそ」があるのが特徴で、英語でへそという意味の「ネーブル(navel)」という名前で呼ばれます。そしてブラッドオレンジは果肉が血のように真っ赤なことから、英語で血を指す「ブラッド(blood)」という名前がつけられました。日本で販売されているオレンジの多くはカリフォルニアや南アフリカから輸入しています。インドのアッサム地方で誕生したオレンジは、15~16世紀初めに中国からポルトガルに渡り、地中海沿岸諸国に広まったといわれています。その後、19世紀にアメリカに渡り、日本へは明治時代に導入されました。アメリカの有名ブランド「サンキスト」は1893年からオレンジの栽培を開始しています。

●原産地:インドのアッサム地方
●成分
オレンジの栄養と効能<主な栄養成分(可食部100g中)
バレンシアオレンジ:ビタミンC(40mg)、カリウム(140mg)
ネーブルオレンジ:ビタミンC(60mg)、カリウム(180mg)
成分:ヘスペリジン、アントシアニン(ブラッドオレンジ)


●効能・作用
効能
風邪予防、美容効果、疲労回復、貧血予防、高血圧予防、動脈硬化予防、脳梗塞予防、心筋梗塞予防、がん予防(ブラッドオレンジ)
オレンジにはビタミンCが豊富に含まれているので、風邪予防や美容効果に効果があります。また、クエン酸も多いので疲労回復にも役立つでしょう。
ナトリウムを排泄するカリウムの含有量はそれほど突出していませんが、果皮やじょうのう(袋)、白い筋にはフラボノイドの一種である「ヘスペリジン」が含まれていて、高血圧予防や動脈硬化予防に期待できます。
ブラッドオレンジの赤い色素には抗酸化作用を持つ「アントシアニン」が豊富に含まれていて、がん予防に高い効果が期待されます。

●オレンジの見分け方
果皮の色が鮮やかなオレンジ色でハリとツヤがあり、持ったときにずっしりと重みを感じるものを選びましょう。同じ大きさでも軽い果実は水分が少なくてパサパサしていることがあります。また果皮がフカフカだったり、キメが粗いもの、形がいびつなものは味が落ちていることがあるので避けたほうが無難です。

●オレンジの保存方法
暗くて涼しく風通しがよい場所で保存します。新鮮なものなら1週間くらいはもちます。ただし温度が高いと味が落ちるので、夏場はビニール袋に入れて野菜室に入れておくとよいでしょう。常温の場合は乾燥を防ぐため、1つずつ新聞紙でくるんでおくとより長持ちします。なお、箱に入っている場合、下のものは傷みやすいので、時々入れ替えたり、底にあるものから食べるようにしましょう。

●参考文献
・ハーブ検定テキスト
・家庭の中医学
・緑の薬局
・健康茶情報
・ハーブテイー薬草データベース
・薬膳情報net
・ハーブの香り
・サプリメントラボ